辻まこと著「山の声」

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辻まことは大雑把に言うと画家であり、ファインアートからイラストレーション、カリカチュアから挿絵、企業のロゴマーク等の商業デザインまでいろいろで活躍していました。
画家である前に人間であって、人間とは何か、生きるとはどういうことか、そういう思索のためにアウトドアライフ(野外活動)の登山、スキー、狩猟などを行っていて、趣味とか娯楽ではなく、数十万年に及ぶ人間と自然とのかかわりの本質を一つ一つ確認するような活動を行っていて、そこから得られた数滴の甘露のような画文を遺しています。

「山の声」は彼が生前に出版した数冊の本のうちの1冊です。彼の死後その何倍もの本が出版されました。写真は単行本ですが文庫にもなっています。

学校の図書室にこの本があって、私は毎日図書室に通って繰り返し読みました。暗誦するほど読んで、暗誦してるからもう読まなくていいだろう思ってから、本屋に注文して買いました。この本は、自分の目で見ろ、自分の頭で考えろと教えてくれました。人間の、本当の姿を、教えてくれました。