辻まことの死

自分は、姉が山登りとかしてて、その頃流行ってたんですよ、家に山岳雑誌とかがあって、それで辻まことを知りました。画文で、絵が金と銀の、ベージュとグレーの二色刷りでした。この二色刷りが自分には衝撃でした。文ですが、(だ、である)と(です、ます)が混雑してるんですよ。自分は、それは統一すべきものなんだと思い込んでいたので、その自由さに驚きました。

その後自分は大学に進んで、大学では受験勉強じゃない素晴らしい授業が受けれるんだと期待したんですが、そうでもないようで、それは受け取る自分の感受性の貧しさだったんだなと、今では思いますが、当時はとにかく授業がつまらなくて、図書室に行ったら辻まことの「山の声」があって、「山の声」は一時間で読み終えるくらいの本ですが、毎日毎日、繰り返し繰り返し「山の声」を読んでいました。

辻まことが亡くなったと、その頃知ったんですが当時は、肝硬変、古い言い方ではアル中、となってたと思います。さっき、検索して知ったんですが、肝硬変で死を覚悟して、首を吊ったということらしいです。

辻まことの死後、多くの辻まことの本が出版されました。

自分はバイト先で、思いがけずボーナスが5万円出て、その5万円をもって本屋に走りました。

辻まことって最後は自殺だったんだ。

これからは、自殺が死因のトップで、

最後は自分で覚悟を決めて、自殺するもんだと、それがこれからの常識になると、そういうもんかもしれないなと思います。