ロシアの映画監督、ニキータ・ミハルコフの映画に「ウルガ」というのがある。
モンゴルを舞台にした映画で、その中に、客をもてなすために、放牧の羊を捕まえて、殺すシーンがある。
捕らえた羊の脇腹にナイフを入れて、そこから手を突っ込んで、羊の頸動脈を抑える。
羊はほとんど苦しまず、血も流れず、絶命します。
生き物を殺す技として、洗練された、美しいものです。
自分は思うのですが、牛を殺したことのない人間が、
焼肉食べて、「まいうー」とはしゃいでる日本の状況はおかしいです。
イメージやバーチャルでできることです。
焼肉店は、入口に小部屋を作って、その小部屋で、牛を殺すシーンを、バーチャルで体験させて、それから焼肉を食わせるべきです。
殺したこともないのに、「まいうー」とはしゃいでる、これが日本の病で、
ここを直さないと、日本は、どんどん失速して世界から置いてかれるでしょう。
新宿のはずれに「ウルガ」という店があって、三上寛さんのライヴがそこであるというので、行きたいなと思っていて、たまたま、行けるときがあったので、一回行ったんですが、店内は「ウルガ」っぽくないんですよ。店員は「そういう映画ありますよね。でも、関係あるのかないのかわからないです。店長の好きな言葉なのかしら?」と言ってました。
自分は「ウルガ」は100年後、「東京物語」と並んで、評価されてるんじゃないだろうかと思う。