小説の読者とは何か

自分は若いころに小説を書いたことがあって、マイナー雑誌に掲載されて、感想の手紙をもらったことがあるんですが、その手紙がですね、本当に自分が書いたことに対する感想なんだろうかと思うくらいのもので、ことごとく外してるんですよ。自分は、書き手と読み手はこれくらい違うものなんだ、と思い知りましたが、ということは、自分が今までに読んだ本も、読み手の自分が理解したものとは全く違うことを書き手は書いてたのかもしれない、ということは、書く際には、多くの人に勝手に読んでもらえるように書くべきで、読んだ人のたった一人にでも、何かが伝われば、それでいいよなあと思います。多くの人に読んでもらったら、たった一人に巡り合うチャンスが増えますから。