2月19日の「万葉の鳥に会う」の報告

前日の風がやんで暖かい日でした。
ちょっと切り口を変えた野鳥観察会です。
万葉集にはいろいろな鳥が歌われていますが、
現在の感覚とは少し違うところが興味深いです。
ホトトギスとウグイスの歌が多くて、どちらも鳴き声に特徴のある鳥ですが、かといって現在鳴き声に人気のあるホオジロだのオオルリだのキビタキだのは歌われていません。
薪にするために木を切って、そのあとにササが生えて、身近なところは笹山ばかりで、笹山にウグイスがやって来て、ウグイスに托卵するホトトギスが鳴いている、林がないからキビタキとかはいなかったんでしょうか。

「ここらあたりは笹山ばかり。風に吹かれて飲むばかり」
詩人の尾形亀之助が餓死自殺をしようと旅に出たときに友人に宛てた葉書に上記の詩(都都逸?)が書いてあったというんですが、
笹山が長い間の日本の基本的な風景で、山に木が生えているのは、
高度経済成長以降の風景でしかないのかもしれません。

とか何とか、万葉集の歌を読みながら、ぐずぐず考える会です。
(写真は撮ってなかった)