枯れ木にカラス

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枯れ木にはカラスがよく似合う。
カラスとは、カラが泣き声の擬音で、
スが、ウグイス、ホトトギス、カケスなどと同様、
鳥をあらわす接尾語でしょうが、
こんなに枯れ木が似合うところを見ると、
「枯らす」でも、あながち間違いとは言いきれないというような気がしないでもない。
木を枯らす鳥といえばカワウが代表でしょうが、
黒い鳥のよしみで、
カワウをさしていた言葉がカラスに移行されたとも考えられる。
まあ、アクセントが違うから違うでしょうが。

カランコロンと下駄が鳴る、
という表現があるようにカラとコロは同じ意味の言葉で、
AAとOOが同じ意味だというのは、
「さやぐ」と「そよぐ」のようにいくつかありますが、
つまり「枯らす」と「殺す」はもともと同じ言葉で、
植物と動物に分化したんだろうなと思うのですが、
「枯らす」に対して「枯れる」があるのに、
「殺す」に対して「これる」はないなあ。
「壊れる」とか「倒れる」になったのかな。
などと、枯れ木のカラスを見ながら、
とりとめもなく考えるのです。