二つの太陽

イメージ 1
どこまでも広がる草原で、
牛を追って暮らしている、
遊牧民の古い言い伝えに、
「二つの太陽が現れたら、その太陽が現れた日の夜の月と、
同じ形の月が再び現れる日までの内に、二つの太陽を見た人は、
すべて、死ぬ」
というものがあるそうです。

広い草原の中の小さな人間が、
「俺は、この草原の中の小さなトンボと同じだ、
草原によって生きていて、草原で死んでいくだろう」
そう思って生きているんですが、
二つの太陽を見たら、
何か、
思ってもいなかったことが起きて、
外から何かがやってきて、
みんな死んでしまうんだそうです。

そして、私は思うのですが、
自然とともに生きている草原の人も、
自然から切り離されて浮遊している現代の都会の人間も、
同じ人間で、悪いんなら悪いし、
同じだけ尊いです。

そして、二つの太陽が現れた。