幼年期の山々

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立山に端を発した庄内川は、土岐、多治見、陶土の谷をゆったり流れ、
その後に、
定光寺周辺10キロばかりの間、
様相を一変させる。
両岸に山が迫り、白波は岩を噛む。
俄かに深山幽谷の趣を呈し、急峻な地形は人の介入を拒み、
かろうじて東岸に一本の道路、西岸に一本の線路、
それ以外は、岸壁にハーケンの音が響くだけ。

地形、地質に置いて大変に興味深いものがある。
東海湖由来の粘土層の中にあって、太古の岩盤が露出するのである。

おそらくは川筋が出来てから徐々に隆起したのであろう。
谷の深さに比べ尾根筋はなだらかで幼年期の山々が連なる。

今後も人の手を拒むであろう地形により、
都市近郊にまれな良質の自然が保たれている。