ズグロカモメ、2

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「波の上に遊びつつ魚を喰う」

これは「伊勢物語」に書かれた都鳥(ユリカモメ)の姿です。

カモメは、ズグロカモメからユリカモメへと、舞い降りて餌を摘み上げるのから、飛びながらにして水面から餌を拾い上げるのへと、進化したのです。

くちばしは長くなりました。

進化したユリカモメは世界中に分布を広げましたが、進化しそこなったズグロカモメは、大陸の東端に、かろうじて生き残っています。

今ここにいる鳥には、過去からの物語があるのだと、ズグロカモメは教えてくれます。
そして、明日への物語も作れるのだと、教えてくれます。

写真は、新井さんに送ってもらったものです。