チェスタートンの 『新ナポレオン奇譚』

イギリスの作家、チェスタートンが、私はそこそこ好きで、多方面で活躍したようですが、よく知られているのは推理小説「ブラウン神父シリーズ」で、「三日月荘の惨劇」の中の「あれっぽっちのことで、こんなことが起きるはずはないんです、という前に、あれっぽっちのことで、何が起きるか、考えたらいいよ」というのは自分の物語でも使っています。そのチェスタートンの『新ナポレオン奇譚』という小説は、大雑把に言うと、困ったちゃんがトップについて、混乱が生じるというもので、現在のアメリカを予言したような話です。オリンピックのマラソンでトップの選手が躓いて転んだようなもので、大っぴらに喜ぶのは不謹慎だが、ロシア、中国、北朝鮮その他、多くの国は、内心は喜んでるでしょう。