たまたま雑誌で読んだ「田辺のツル」の作者の高野文子の単行本が出たらしいので、私は、本屋に行った。「絶対安全剃刀」です。近所の本屋は、入荷はしたけど、ないので、売れたようです、と言っていました。それから私は、本屋を探して、自転車で走った。どこにもないんですよ。本屋のありそうな通りを走って、本屋があったら聞いてみて、だけど、どこにもないんです。たどり着いた杁中の大きい本屋が、「30人の予約がありましたが、10冊しか入荷しませんでした。」そう言ってました。そういうものです。 その後増刷されて、普通に栄の地下の丸善で買った覚えですが、「ユリイカ」を読むと、何人かの人が、高野文子の漫画について文章を書いていて、そうだったのか、とか思うんですが、私は、高野文子はまず、絵がうまい、漫画の絵としてうまい、それはそうなんですが、それ以上に、登場人物が、皆、幸せだってとこが、いいと思います。誰だって、人生において、いろんな状況に置かれるだろうが、いつだって、幸せになれるよ、そういうメッセージがあるんじゃないかと、私は思います。