くらい、右目

私の左目は、だいぶん前から、というか、覚えている限りにおいて、
乱視で、何でも歪んで見えるんですが、最近、もうひとつの眼の右目が、くらいんです。
もうじきまともなものは何も見えなくなるだろう。
眼の欲望に翻弄されて、ワケのわからない、苦労を味わった人生も、
もう、もうすぐ、終わりだ。
もうすぐ見えなくなって、私はようやく目の欲望から解放されて、
静かな余生を送るだろう。
眼の欲望ほど、おぞましいものが、この世にあるだろうか。
眼の欲望からの解放こそが、生物の進化の、唯一の目的だったのではないだろうか?
(いやあ、??、違うだろ?)