「五月雨を降り残してや光堂」

芭蕉奥の細道のこの句ですが、自分は光堂がその光で五月雨を跳ね飛ばしている、というイメージでとらえていました。

奥の細道を読むと、全然違う。

光堂がボロボロで、これ以上ぼろくならないように、光堂の上に粗雑な屋根がつくってあるっていうんですよ。

この句ですが、現実をそのまま歌ってるんですよ。

現実をそのまま歌ってるだけなのに、何か違うものを、現出させています。

これが芭蕉です。

ただもんじゃないです。