なんとなくつけていたTVで「羅生門」が始まったんですが、自分は、原作をこんだけ虚仮にした映画は見たことがないです。
芥川龍之介の原作は、一つのことが、そこに立ち会ったそれぞれの人にそれぞれに受け止められるということを描いています。
でも映画は、第三者を導入することによって、皆が事実を捻じ曲げて自分に都合のいいウソを言っているという話に変えたんですよ。
原作を足蹴にして踏みにじった映画ですよ。
それなりに美しく作られていて、鏡を使ったという、木漏れ日のシーンも、スターウォーズにも踏襲されて、美しいですが、原作の踏みにじり方が我慢ができない。
私は黒澤明が嫌いだ。